こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。
今回は、公認会計士ではなくUSCPA(米国公認会計士)にすべきだった知人のお話です。
公認会計士とUSCPA(米国公認会計士)で迷われている方は、是非ご一読ください。これを読むと、公認会計士試験とUSCPA(米国公認会計士)試験の特徴や違いなどがより理解できます。
目次
公認会計士に落ち続けた君、USCPA(米国公認会計士)にすべきだった
海外育ちのじゅん君の話
主人公じゅん君は、海外育ちです。日本語より英語の方が得意なタイプ。
さて、じゅん君のご両親は日本の公認会計士でした。そこで、じゅん君も大学卒業後は日本の公認会計士になろう思い、公認会計士の予備校に通い勉強を始めます。しかし、中々受かりません。アルバイトをしながら、なんと8年の月日が経過してしまいました。結局、8年後にじゅん君は公認会計士を諦め、一般就職をして働き始めました・・・・おわり
そうなんだよね・・・。8年経過して「晴れて公認会計士試験に受かれば」美談だけど、現実はそう甘くないんだよ・・
そこで、じゅん君はどの時点で公認会計士を諦めたらよかったのか、その8年をどう使うとより有効だったかをちょっと考えてみましょう
公認会計士を諦めてUSCPA(米国公認会計士)にすべきだった点
1.試験の言語が苦手な日本語だった
まず、一番大きい点は「じゅん君は海外育ち」だという点です。彼は日本語より英語の方が得意でした。勿論、日本人の親もとで育っているので、日本語は話せますが、実は日本語の読み書きが少し苦手です。
日本育ちの日本人が英語を10苦手だとすると、じゅん君は逆に日本語が6くらい苦手なイメージでしょうか。
つまり、自分の苦手な日本語の試験に挑み続けていたのですね。
2.苦手な日本語の試験勉強を苦手な日本語で勉強していた点
じゅん君は、苦手な日本語の試験勉強を苦手な日本語で勉強していました。
USCPA(米国公認会計士)試験との大きな違いがここです。日本には、USCPA専門学校学校がありますね。(アビタス、TAC、プロアクティブなど)
多少の違いはありますが、日本語の方が得意な日本人は、USCPA(米国公認会計士)といえども日本語で勉強をして、英語で試験を受けることが可能です。
つまり、知識のインプットは自分の得意な言語の日本語ですることができるのです。
しかし、日本の公認会計士専門学校は、当然日本語でしか勉強できません。
英語が得意なじゅん君は、ここで躓いていたのですね。やはり、自分の一番得意な言語で勉強するほうが、細かい点まできちんと理解ができます。厄介なのは、自分の母国語(と同等レベルの言語)でないと、細かいニュアンスをきちんと理解しているかを自分でも判断ができない点です。
3.公認会計士試験は難易度が高い
これは、巷でも言われていますし、過去の記事でもふれているように、実際にUSCPA(米国公認会計士)の私自身も感じます。
だからと言って、USCPA(米国公認会計士)試験が簡単ということにはなりませんが継続して勉強すれば必ず受かる試験です。
広く浅く知識を問われますが、ややこしい計算問題等は公認会計士試験と比較すればほぼ無いと言えるでしょう。多くの部分が4択問題なのも、英語を母国語としない外国人の合格率も高い理由です。
それに対して公認会計士試験は、細かい論点まできちんと理解をして、かつそれを日本語で表現出来ないとまず受かりません。
つまり、じゅん君は「自分の苦手な日本語で難解な公認会計士試験の勉強をし続け、きちんと細かい論点まで理解しきれていなかった可能性が高い」のです。
4.USCPA(米国公認会計士)であれば日本でも世界でも活躍できた
特にじゅん君は、海外育ちなので英語が得意です。まあ、ネイティブと言ってもよいレベルですね。つまり、USCPA(米国公認会計士)を取得後は、日本のみならず海外で活躍できたはずなのです。
しかも、USCPA(米国公認会計士)はグローバルCPAと言って、アメリカ以外の国の公認会計士の資格と互換性があります。つまり、自分にとって一番心地よい英語を使いながら、様々な国で公認会計士として事務所を構えて仕事ができたはずなのです。(2020年2月現在、相互承認制度を活用することで、メキシコ、アイルランド、香港、ニュージーランド、オーストラリアで可能)
5.20代の8年間をアルバイトの立場で終わらせてしまった
20代は、頭が柔軟なうえ多くの失敗が許される立場なため、キャリアを積むうえでは重要な時期と言えます。
その20代を、じゅん君は知識と経験が蓄積しづらいアルバイトの立場で仕事をして過ごしてしまいました。
なぜ、公認会計士にそこまでこだわったのか
なぜ、じゅん君は、そこまで日本の公認会計士に拘ったのでしょうか。
これは私の邪推ですが、恐らくご両親の存在が大きかったようです。日本では、日本の公認会計士の方が、USCPA( 米国)公認会計士)より立場が上と考えられることが多いのは事実です。
ご両親が明示的に「USCPA(米国公認会計士)なんて取得しても無駄だ」と発言したかは分かりませんが、家庭内の雰囲気をさとし君は敏感にかぎ取った可能性はありますね。
じゅん君は、海外育ちだけど「アメリカ育ち」ではないからね。それに逆に長い間海外生活を送っていたご両親は、30年以上前の日本におけるUSCPAという資格の価値しか知らなかったのかもしれない。
つまり、日本と世界でのUSCPAの価値が上がっているという事実を肌感覚で持っていなかったのかも。年齢を重ねると、新しい価値観を受け入れられないことってあるからね
まとめ
当記事では、「長い期間、公認会計士試験に挑み続けることがいけない」と言っているわけではありません。
8年という期間はかなり長い期間です。生まれた0歳の赤ちゃんが小学3年生まで成長する期間です。
そのため、個人的にはこの話を聞いてとても残念な気分になりました。自分自身の強みが客観的に理解できていなかったのですね💦
また、公認会計士の資格を持っていなくても、企業で経理業務につけば実務経験が積めます。公認会計士に拘らなくてもUSCPA(米国公認会計士)であれば、働きながら取得することも可能ですし、監査法人勤務も可能です。
実際、公認会計士試験に何度かトライしたけど合格しない場合、USCPAに方向転換するケースは多いです。
資格の勉強は大切ですが、中々受からないときは、別の選択肢を探すことも大切かもしれませんね!
キャリアを考える際に、一つの事例として参考にしてくださいね。