【女性とキャリア】結婚・出産・子育を本能的に意識する女性。統計から実態を知ろう

こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。

今回は、女性とキャリアを考えるシリーズの2回目です。(1回目はこちら>>【女性とキャリア①】人生100年時代の到来!女性も働かざる負えない時代になったという事実 )

女性とキャリア3回シリーズ
①【女性とキャリア】人生100年時代到来!女性も働かざるを得ない時代になったという事実
②【女性とキャリア】結婚・出産・子育は女性のキャリアと切り離せないという事実
③【女性とキャリア】女性のキャリア形成には資格が不可欠?資格は人生の保険?手に職をつけよう

 

そこで、今回は結婚・出産・子育が女性のキャリアに与える影響を確認しつつ、女性と男性ではキャリア道が異なる事実を見ていきましょう。

私は、絶対結婚するから関係ないわ!という方
私は、独身主義だから関係ないわ!という方も是非読んでほしい記事です。

なぜなら、人生思わぬことが起きて、その「主義が叶わないかも知れない」からです!そして、人生は何があるかわかりません>< 私の友人たちの話も記載しています。

女性のキャリアは男性と同じではないという事実

1986年に男女雇用機会均等が施行され34年。少子化と高齢化により労働人口が目に見えて少なくなってきたことにより、ようやく日本国も重い腰を上げました。最近は、女性と男性の育休制度やテレワークのような在宅勤務の制度が整い始め、ようやく、女性の働く環境が少しずつ整備されてきました。有難いものです。

しかし、女性と男性のキャリアの道はやはり同じようにはいかないと感じます。私も独身時代は自分のためだけに時間が使えたので、好きな時に好きなだけ仕事をしていましたが、結婚・出産後は以前のような働き方は難しくなり私自身結婚・出産後にはキャリアに対する考えが変わりました。

女性に「子供を産む」という機能が身体に備わっている以上、どうしても男性と同じようにはいかなくなる可能性が高いです。

そこで、まず現在の日本における結婚・出産の状況を確認しましょう。

統計から見る結婚・出産の状況

生涯未婚率の増加

まず始めに、結婚についての統計です。以下は生涯未婚率の推移です。(【2019年度版】生涯未婚率は男性23.4%、女性14.1%!男女差があるのはなぜ?から抜粋

生涯未婚率の推移と予想

1990年ころから年々生涯未婚率が上がっているのが分かりますね。2040年の予測値は、男性の生涯未婚率は29.5%、女性の生涯未婚率は18.7%となっています。

勿論、積極的に「結婚しない」選択をしている人もいるでしょう。しかし、結婚相談所やお見合い相談所での成婚数が上がっていることを考慮すると、結婚したくてもできない人が増えているとも言えます。

実際、私の高校時代の友人で誰よりも結婚願望・専業主婦願望が強かった友人はまだ独身です。結婚は相手あっての話であり、一人で努力して出来るものでもないので、結婚願望が強くてもできない可能性もあるのです・・

不妊治療件数の増加

お次は、不妊治療の件数です。

不妊治療の実施件数の年次推移
(妊活は他人事ではない!「子どもができない… 」と後悔する前に知っておくべき6つの事実から抜粋)

こちらは2013年に日本産婦人科学会が出したデータです。結婚しても多くのカップルが実は「不妊」に悩み、治療を受けていることが分かります。そしてその数は年々増加しています。厚生労働省の統計では2016年の総出生数は97万6978人のうち、体外受精で生まれたのが5万4110人。実に18人に1人が体外受精で生まれた計算となります。

結婚すれば、自然と子供は授かると信じられていた時代は残念ながら遠い昔の話です。5.5組に1組が不妊検査や治療を受けているという統計もあるくらいです。

現に「子供が大好きだし、子供が沢山ほしいから早く結婚するわ!」と話していた私の友人も、長い治療の末、結局子宝に恵まれませんでした・・。我々夫婦より、2人の方が若くて元気なカップルなのですが、とても残念です

出産時の母親の年齢の上昇

出産するお母さんの平均年齢も年々上がっております。2011年時点ですでに母親が35歳以上の高齢出産の割合が24.7%だったことが分かっております。また、母親が40歳以上での出産の割合も3.6%とその9年前から2.3ポイント増えています。

出産年齢の高齢化には、仕事と子育ての両立に対する不安、経済的な不安、晩婚化、不妊と様々な時代背景があるようです

 

出生率の低下

出生率とは女性一人が生涯に産む子供の数を言います。こちらも残念ながら減少し続けていることが以下グラフより見て取れます。

2018年に生まれた子どもの数(出生数)は91万8397人で過去最低を更新した。3年連続で100万人を割った。1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は1.42と、17年から0.01ポイント下がった。低下は3年連続だ。晩産化や結婚をしない人が増えている影響が大きい。

出生率がほぼ横ばい圏だったのに出生数が大きく減ったのは、出産適齢期とされる女性の人口が減ったためだ。15~49歳の女性は前年に比べ1.4%減の2463万人だった。

結婚する年齢が上がったことで晩産化が進み、第2子、第3子を産む人も少なくなっているもようだ。

出生率の低下も、先ほどの出産年齢の高齢化と同様、仕事と子育ての両立に対する不安、経済的な不安、晩婚化、不妊と様々な時代背景があります

離婚率について

さて、最後に離婚率をみてみましょう。結婚しても残念ながら様々な理由で離婚を選択するカップルもいます。昨今、「日本の離婚率は上がっている、3組に1組が離婚する時代」と言われますが、それは本当なのでしょうか。

●離婚率の定義●
離婚率というと、「結婚している夫婦のうち離婚した割合」だと思う人が多いですが、正確な定義は違います。「日本人1000人当たりで離婚した人の割合」のことを指します。離婚率は婚姻関係にあるかは関係なく、「1000人当たりで離婚した人の割合」を指しているということを覚えておきましょう。

日本では、よく夫婦3組に1組の割合で離婚すると言われますが、2018年の婚姻件数は59万件で、離婚件数は21万件です。この数値だけ見て21万を59万で割るとたしかに3組に1組が離婚するように見えますが、2018年に結婚した59万カップルのうち21万カップル離婚しているわけではありません。その年に結婚した婚姻件数の内数ではないので、正確には3組に1組が離婚しているわけではないのはご注意ください。

そのため、先ほどご紹介した「1000人当たりで離婚した人の割合」である離婚率を確認すると、以下グラフで分かるように2002年頃をピークに緩やかに減少していることが分かります


厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

有配偶者離婚率は?

では、先ほどの離婚率は人口1000人に対する離婚率でした。ここでは、有配偶者離婚率(既婚者の離婚率)を見ていきましょう。

驚きの結果です!

(%)
200020102015
【夫】
総 数1)5.95.625.03
19歳以下2)40.2747.6149.9
 20~2443.3745.6552.14
 25~2923.9322.1521.43
 30~3415.9714.8814.23
 35~3910.2311.4710.6
 40~447.39.258.31
 45~495.526.946.51
 50~5444.894.59
 55~592.453.072.96
 60~641.341.931.84
 65~690.721.091.13
 70歳以上0.30.40.46
【妻】
総 数1)5.935.645.07
19歳以下2)58.3581.881.8
 20~24 42.4546.5151.19
 25~29 22.3322.121.37
 30~34 13.5614.413.61
 35~39 8.4910.689.88
 40~445.858.157.55
 45~494.195.55.55
 50~542.833.183.37
 55~591.591.71.75
 60~640.921.131.03
 65~690.510.730.73
 70歳以上0.210.280.34

実は配偶者がいる人で離婚する率は平均5%という数値が出ています。思いのほか少ないですね。ただし、女性の有配偶者離婚率を年齢別にみると19歳以下は82%、20~24歳で51%、25~29歳で21%、30~34歳で14%、35歳~39歳で10%、40~44歳で8%です。思い他高いですね!!!

仕事と子育の両立

最後に子育てをしながら仕事に励むワーキングマザーの割合と雇用形態を見てみましょう。

女性とキャリア 子育てしながら仕事をする女性の割合

女性とキャリア 子育中の女性の雇用形態
子供をもつ女性の就業率は52% 正規社員はたったの○% なぜ?から抜粋

子育てしながら仕事をする女性は実に52%にも上ります。その雇用形態は、正社員が8%、契約社員が6%、パートアルバイトが62%、派遣社員が17%、自営・フリーランス他が7%となっております。

また、仕事をしていない女性に理由を聞いたところ、一番多かった回答が「自分に会う仕事がみつからなかった」であり、「そもそも仕事をしたくない」と答えたのは1%でした。つまり、「自分の希望する条件の仕事があれば多くの女性は子育てをしながら仕事をしたい」と考えていることがわかりますね。

子育と仕事の両立はかなり大変です。しかし、半数以上の女性がそれでも働いていることがわかります。そして「働きたくない」と思っているのは1%なのです。自己実現や経済的な理由から、子育てしながらも働きたいと思っている女性がとても多い事実が浮かび上がりました

 

まとめ

今回は、女性とキャリアを考える上で切っても切り離せない、結婚・出産・子育の実態を統計から見ていきました。

今回のまとめ

・生涯未婚率の増加>>結婚したくてもできない可能性もある

・不妊治療件数の増加>>結婚しても子宝に恵まれない可能性がある

・出産時の母親の年齢の上昇>>子宝に恵まれたとしても、その時期は遅い可能性がある

・出生率の低下>>結婚しても子宝に恵まれない、希望する子供の数を産めない可能性もある

・離婚率の増加>>結婚しても離婚する可能性は少ないながらもある

・子育と仕事の両立>>働きたくても希望する仕事が見つからず働けなくなる可能性がある

現状は理解できたけど、それが女性のキャリアとどう関係あるのかな?

簡単に言うと「人生なかなか思うようにはいかないよ~」と伝えたいのです。

結婚願望が人一倍強かった私の友人は、今でも独身で婚活しているし、子供が大好きで「子供が欲しいから早く結婚するんだ!」と意気込んでいた友人は、結局治療をしても子宝に恵まれなかったの・・・まずは認識して「あらゆる事態を想定すること」が、女性のキャリアを考えるうえでも大切です

なるほど。確かに男性がキャリアを考えるときは特に「未婚率、不妊率、出生率や離婚率」は考慮しないな。「いつまでに結婚して子供がほしいから、仕事はこのくらいにしよ」って考える男性はあまりいないね。

そうなのよね。多くの女性は「結婚や出産、子育て」を常に意識して生きているの。それは本能。「結婚できるかな、子供できるかな、結婚したら仕事どうしようかな、出産したら仕事は続けられるかな・・・」って常に悩んで不安なんだよ。

それは、女性みんなの思いです。そこをまず認識しましょう

統計部分が長くなりすぎたので、今回の記事はここで終わります。次回は、実際に結婚・妊娠・出産・子育て・離婚が女性のキャリアにどう影響するのかを事例を用いながら探りましょう。

 

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