【愛育クリニックでNIPT】出生前検査を比較してNIPTを受けるまでの経緯と心の葛藤

B!

こんにちは。バイリンガルママのSofiaです。

 

私は2人の子供を愛育病院で出産しました。両方とも高齢出産です。
しかし1人目の時は事前に何の検査も受けませんでした。それに対し、2人目の時はNIPTを愛育病院で受けました。

その経緯や気持ちの揺れなどを記事にまとめてみます。

高齢出産の方、出生前検査を受けるか迷われている方、どの出生前検査にしようか迷われている方等の参考になれば幸いです

(当方、医療従事者ではないので、表現や内容が若干事実と異なる場合もあることを前提にお読み下さいませ)

愛育クリニックでNIPT(出生前診断) 1人目の時

愛育クリニックでNIPT(出生前診断)を受けなかった一人目。

NIPT(出生前検査)を受けなかった理由

1人目の妊娠中も高齢出産年齢でしたが結局どの出生前検査も受けませんでした

出生前検査を受けなかった理由
1.仕事が忙しすぎて気がついたら出生前検査を受けられる時期が過ぎていた
2.当時NIPTの存在を知らなかった。羊水検査はリスクが高い印象を受け、クアトロ検査は精度が低いと判断(次の章で詳しく説明します)

3.ダウン症をはじめとする障害を持った子供達を否定したくなかった

4.この年齢で妊娠できたのだから、子供の障害の有無に関わらず産みたかった

どれも私の中で大きな理由でした。

しかし、仕事が忙しくても自分の中で「4.子供の障害の有無にかかわらず産んで育てたい」という気持ちが強くなければきっと何が何でも出生前検査を受けていたと思うので、やはり「障害の有無にかかわらず産んで育てたい」という気持ちが大きかったのだと今振り返って思います。

また、私の周囲には障害を持った親戚や子供達が数名います。その為、出生前検査を受けてしまうと、その子供達や親戚を否定するような気がしていたのだと思います。

愛育クリニックでNIPT(出生前診断)を受けた 2人目の時

2人目の出産は1人目の時より年齢が3年分上がっています。
そして、私は1人目の妊娠中、切迫早産で寝たきりだったこともあり筋力と体力が著しく低下していました。その上に慣れない育児で疲れが酷く、睡眠薬なしでは眠れなくなったり高熱が続き入院までしていました><

只でさえ慣れない育児は大変なのに、高齢出産での育児はかなり大変であることを身をもって経験、実感していました。その為、2人目の妊娠が分かった時には喜びより不安の方が大きく、かなりナーバスになっていました。

そこで今回は、時間に余裕もあったので事前に産婦人科医に聞いたり本を読むなどして出生前検査について調査しました。

出生前検査の種類

羊水検査(16週以降)

羊水検査は、麻酔なしで子宮に針を刺し羊水を取り出す検査ですが、早産や流産のリスクが高まると言われています。稀に実際に流産する妊婦さんもいます。
その為、他の出生前検査で陽性反応が出た場合の最終手段とすることを産科医にも薦められました。

クアトロ検査(15-16週)

クアトロ検査は、お母さんの年齢固有の確率に、お母さんの血液内の4つのマーカーの増減から得られる確率をかけて算出されます。つまり確率が算出されるだけ
年齢が上がるとそれだけで、算出される確率が高くなってしまうのです。35歳くらいまでであればある程度は効果がありますが、40歳を超えると年齢固有の確率だけでかなり数値が高くなるので多くの場合陽性反となるようです。そして最終的な診断は羊水検査などをするしか無いと言われました。
しかも、検査で陽性になっても実際に障害(例えばダウン症)を持つ子供が生まれる確率が低いのです。
以下、確率に関する記述の抜粋です。

クアトロテストの精度について
クアトロテストはスクリーニング検査です。ダウン症候群を例にとると、弊社が1 9 9 9 年から2 0 0 4 年までに行った19,112例の調査からは、スクリーニング陽性の結果は約9%(1,763例/19,112例)で、そのうち実際にダウン症候群の赤ちゃんを妊娠していたのは約2%(39例/1,763例)でした。
また、同調査結果からは、ダウン症候群の赤ちゃんを妊娠していたのは合計45例でした。そのうち39例がスクリーニング陽性であったことから、ダウン症候群の検出率は87%(39例/45例)でした。同様に、18トリソミーの検出率は77%、開放性神経管奇形の検出率は83%でした。

このように、クアトロテストは確定診断を目的とした検査ではありません。以下の「クアトロテスト後の検査」もお読みになり、本検査を受けるかどうかをお考えください。

少し数字が多くてややこしいので、簡単にまとめますね。
19,112人のお母さんがクアトロ検査を受けました。
その内、クアトロテストで陽性反応が出たのは9%(1,763人/19,112人)でした。
その内、実際にダウン症の赤ちゃんを妊娠していたのは2%(39人/1,763人)でした。
この意味するところは、クアトロ検査で陽性反応が出てもその中の98%(1,724人/1,763人)の赤ちゃんはダウン症ではないのです!!
私は、2%という確率は限りなく低いと感じました。
陽性反応が出るとかなりお母さん初めご家族は悩み母体にストレスがかかります。
それなのに、98%の人は無駄に悩んでいることになるのです(語弊があったら申し訳ありません(_ _)
勿論これは個人的な感想です。人によっては2%を多いと感じる人もいるかもしれませんよね。
しかし私はかなり深~く思い詰めて悩むタイプの人間なので、母胎にストレスをかけてまで無駄に悩みたくないな・・と正直思いました。しかも、クアトロ検査で陽性反応が出ても飽くまでもスクリーニング検査なので、その後に羊水検査を受ける必要があるのです。

NIPT(10-15週)

NIPT(母体血を用いた出生前遺伝学的)検査といわれ、2011年から日本でも実践的に取り入れられている新型出生前検査です。
NIPTは母体血胎児染色体検査とも呼ばれ、妊婦さんの血液(20ml程度)を用いて胎児の染色体異常情報を得る新しい方法です。この検査は日本産婦人科学会の指針により臨床研究として取り入れられ、実施されているため参加条件などが厳しく決められています。
NIPTの臨床研究参加条件
①分娩時年齢35歳以上
②染色体疾患(21トリソミー/18トリソミー/13トリソミー)のお子さんを妊娠、出産したことがある
③母体血清マーカー検査や超音波検査で胎児が染色体疾患(21トリソミー/18トリソミー/13トリソミー)の可能性の上昇を指摘された場合や、ご夫婦のいずれかにロバートソン転座がある場合
費用は一番高いですが、お母さんの血液を少し採取するだけで検査できるので母子に与えるリスクは限りなくゼロで、そして的中率は99%と言われているため、出生前診断を受けるのであればNIPTを受けようと決断しました。

出生前診断(NIPT)を受けるまでの葛藤

事前の調査により出生前検査の内容を理解することができ、受けるのであればNIPTと決断はしました。ですが、実際に受けるべきかはかなりの間迷いました。

高齢出産とは言え、出生前検査を受けない選択も勿論あります。
友人のダウン症の子供は、かわいいです。親戚の障害児だって小さい時から知っているのでやはりかわいいです。みんな頑張って育てているのに自分だけお金で解決して楽をするようで嫌でした。そして陽性だったら自分は本当に子供を諦められるのか分かりませんでした。

私は仕事柄、人の死や病気に他の方より少しだけ近い業界にいます。その為、ダウン症のお子さんについて知る機会もあります。
一度冊子を読んでいた時。

ある冊子の記事
自分の弟はダウン症だけど素晴らしい人格で毎日沢山の発見がある。彼らは他の人より心に不純な物が無くてきれいなの。だから、ダウン症の子供に偏見を持たないで欲しい。そして、ダウン症の子供を諦めないで欲しい

私は涙もろいので直ぐ泣いてしまいます・・。そうだよね、そうだよね。そうだよね・・。

 

命の選択という言葉があります。自分はそれを行おうとしているのではないか・・。自分は薄情な人間ではないだろうか・・。

毎日沢山の本を読んで、障害を持っている子供達を育てるお母さん、お父さんの気持ちに触れながら、毎日泣きながら悩みました。

旦那さんとも沢山話し合いました。

 

そして出した結論は、、、

・NIPTを受ける。周囲にいるからこそ障害をもつ子供を育てる大変さや周囲の偏見も知っている。

・現実問題として体力が無い私が障害を持つ子供を育てるのはかなり困難。

・障害を持つ子供の人生は一般人より短いと言われるが、高齢出産組の自分達が子供より長生きをして子供を障害守り続けるのは現実的に不可能。
・旦那さんも子育てを今以上に手伝うとなると仕事を変えないと時間が作れない。

・私は恐らく仕事を辞めなければならない。

・そして何より上の子にも負荷をかけることになる

 

結論を出しましが、頭の中では理解しているつもりでも自分の気持ちはきちんと整理が付かないままNIPTを申込みました。(NIPTを受けれる週数は決まっており、過ぎると受けることが出来ません)

愛育病院のNIPTを受診

愛育病院のNIPTの基本情報

愛育病院のNIPTを受けるには、事前に夫婦またはパートナーの二人で検査前遺伝カウンセリングを受ける必要があります。出生前検査は、胎児の生命を考えることであり大変難しい問題を含んでいるので、きちんと理解してから受けて欲しいという愛育病院の方針があります。また、愛育病院はHPにも記載があるように愛育病院は出生前検査を特に奨励していません。

愛育病院のNIPT事前講習(値下がりしました)
パターン① <基本推奨>
出生前検査学級に参加(土曜日午前 約1時間)
後日 NIPT検査前遺伝カウンセリング(土曜または平日30分)+採血
総額 205,000円  190,000円
パターン② <土曜日の学級参加が難しい場合の平日限定1日コース>
検査前個別ガイダンス+NIPT検査前遺伝カウンセリング
(カウンセリングと検査まで1日で可能ですが、所要時間は1時間半~2時間で平日のみ予約可能)
総額 210,000円 200,000円
インターネットでも予約が可能になったようです。詳細は愛育HPへどうぞ

この記事では愛育病院と記載していますが、実際にNIPTを受けるのは田町/芝浦の愛育病院では無く麻布の愛育クリニック(移転前の愛育病院)になります

我々は、パターン①にしました。

予約 -9週

当時は電話予約しか出来ませんでした。9週の時電話をして、12週の予約が取れました。

出生前検査学級(土曜)-12週

土曜日に愛育クリニックで開催された学級に家族3人で参加しました。他にも小さな子供連れの家族は数組いましたが、殆どはカップルでの参加でした。
ちなみに旦那さんは元々入っていた仕事の変更が出来ず、メインの1時間が経過したところで退出しました。

ここでは、そもそもの人間の染色体について、染色体疾患(21トリソミー/18トリソミー/13トリソミー)についてを中心に学びます。
その中で私の興味をひいたのは、この検査で識別可能な3つの染色体疾患(21トリソミー/18トリソミー/13トリソミー)は、障害を持つ人の1/4でしかないという事実です。奇形(外見的なものは事前のエコーなどで分かることも多い)や自閉症などの精神的疾患、そして出産後の事故や病気でも障害を持つ人は多くいるという事実を愛育病院側は強調されていました。

 

NIPT検査前遺伝カウンセリング(平日)-12週

平日に愛育クリニックで旦那さんと2人で受診しました。所要時間は30分程度。家族の病歴、NIPTに関する夫婦で話し合いの有無と陽性反応の場合の方針を確認され、最後にダウン症や他の障害があるお子さんを立派に育てている家族も多くいる話をされていました。

しかし最後に「正解はなく、自分達でよく考え話し合って出した結論であれば大丈夫だ」と言われたのが印象的でした。

最後は、同意書にサインをして採血をして終了です。

結果 -14週

検査結果は、郵送やメールでは無く必ず夫婦2人で対面で聞きに行きます。今回は土曜日だったこともあり子供を連れて3人で愛育クリニックに向かいました。

聞くまではかなり緊張していました。この頃には若干頭をフリーズさせて考えないようにしていた自分がいたのも事実です。

結果は陰性でした。ホッとしている自分を後ろめたく思いましたが、ホッとしました・・・

あの時、陽性反応が出ていたら本当に子供を諦められたかは今となっては正直分かりません・・・

 



NIPTを迷われている方へ

病院選び

自分達がNIPTを受けてから一年ちょっと。世の中はどんどん変わってきているようで、最近はNIPTを提供するのは産院だけでは無いようです。ビジネスとして捉えている機関があるのも事実です。

NIPTは「命の選択」と批判も出るように胎児の生命に関わる難しい問題と密接な関係にあります。そしてNIPTを受ける前も後も母体や家族には相当なストレスがかかります。

その為、きちんと検査内容を説明してくれて、心のケアやカウンセリングが充実している機関で受けることをオススメします。

愛育病院(正確には、麻布にある愛育クリニックで受けます)のNIPTは愛育病院で分娩しないお母さんも受診可能ですし、認定遺伝カウンセラーや臨床遺伝専門医が10名程在籍しており、しっかりと心のケアをしてくれるのでよかったです。

愛育クリニックHPはこちらから
愛育クリニックTEL 03-3473-8310㈹

スケジュール

また、愛育病院のNIPTは愛育病院外のご家族にも門戸が開かれているため人気で、自分の希望する日時が一杯で予約が取れない可能性があります。そのため、NIPTの受診を迷われているなら、まずは8-10週頃に電話かインターネットで出生前検査学級の予約をすることを薦められました。

学級を受けた後NIPTを受けない決断も当然出来ますし、NIPTの検査に進むことも出来ます。進んだ際は15週頃までに結果が出ているとその後のスケジュールにも無理が無いと愛育のカウンセラーに教わりました。



愛育クリニックでNIPT(出生前診断)まとめ

愛育病院でNIPTを受けるまでの経緯と心の葛藤をまとめました。
NIPTに限らず出生前検査には賛否両論あります。しかし高齢出産となると障害を持つ子供を持つ確率は20代と比較すると一気に上がるのも事実です。自分でも経験して思ったのは、この問題に正解はないという事です。
出生前検査を批判する人もいますし、ある程度はその意見も理解できますが、でもその人達が生まれてくる子供を育ててくれるわけではありません
自分の子供です。自分の家族です。自分の人生です
自分の、自分達にあった決断が出来る一助が出来たなら幸いです。
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