こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。
今回は、USCPA(米国公認会計士)取得後のキャリアアップ形成を考えます。テーマは「監査法人は経験すべきか否か」です。
あなた誰?という方は、こちらの記事をどうぞ>>USCPAで年収1000万円達成!キャリアアップした月収18万円女子の転職術
目次
USCPA(米国公認会計士)合格後は監査法人を経験しておいたほうが良い理由
1.会計士としての仕事の基礎を学べる
BIG4と呼ばれる大手監査法人であっても、中小監査法人であっても基本は同じです。
公認会計士やUSCPA(米国公認会計士)の独占業務は「監査業務」でしたよね。(???と思われた方は、こちらの記事をどうぞ>>USCPA(米国公認会計士)は意味がない?現役USCPAが考える「無駄」と言われる理由 )
監査業務を行うのは監査法人だけなので、あまり実態が知られていない監査業務を基礎からみっちり学ぶことが可能です。なぜ、この業務が大切かというと「どんな視点で監査をするかが理解できれば、将来自分が監査を受ける側に回った時その知識を利用できる」からです。
監査法人からの転職先は、経理部門が多いのは想像がつくことでしょう。そうすると、今度は自分が監査を受ける立場になるわけです。そこで、監査業務をどう役立てるかというと・・・
①書類を監査法人に提出する際に、書類の不備を自分でチェックできる
②監査指摘を受けないように自分で業務改善が可能
③実際に監査指摘を受けた時、監査法人が好む対応が可能
2.ストレス耐性がつく
監査法人に入社すると、初めの数年はスタッフとして働きます。これは、18歳でも30歳で入社しても同じ扱いになります。(たま~に前職によって少しだけ優遇されるケースもありますが、稀です)
クライアント対応
公認会計士でもUSCPA(米国公認会計士)でも試験合格後は、知識はあるけど実務経験が伴わないので、実はクライアント先での対応にまごつく人も多いです。また、業界特有の会計処理や慣習慣例を覚えたり、その会社固有の事情を覚えるのに、結構苦労します。多くのスタッフが一度くらいは、クライアントに叱られた経験があるくらいです。
スタッフがクライアントに質問をすると「それさ~、去年も同じ説明したんだけどねぇ、、、」と嫌味を言われるくらいなら良いのですが、中には激怒するクライアントもいるわけです。(まあ、同じことを毎年聞かれたらクライアントは怒りますよね💦)
業務量が多い
更に言うと、特に監査法人の監査部門のスタッフは結構激務です。仕事量が多いのです。監査業務は手続きが多く、多岐にわたるため慣れるまでは大変です。(ただし、1年通してずっと忙しいというよりは、繁忙期とそうでない時期が明確なので、メリハリがついて働きやすいという人もいます)
マネジメント能力
また、仕事はプロジェクトベースなので、1年通してずっと同じクライアントを担当することは稀です。(大きなクライアントの場合はあり得ますが)そのため、同時期にいくつかのクライアントを担当するので、タイムマネジメントやクライアントマネジメントなど多くのマネジメント能力が問われます。
ストレスフリーの仕事はありませんが、監査法人のスタッフのストレス度はかなり高めなので、結果的にストレス耐性はつくと言えるでしょう。
3.監査法人経験者の仲間意識が少し出来る
ちょっと抽象的な表現ですが「ゆる~い仲間意識」ができます。上記で説明したように「忙しい時代」を乗り越えた仲間ならではかもしれませんね。
イメージとしては、同じ出身地や出身校だと急に親近感がわくようなものですね。
そして、これは転職時にも役立ちます。企業の経理担当役員やCFOは多くの場合、公認会計士やUSCPA(米国公認会計士)で監査法人出身です。彼らからすると「監査法人出身」といえば、「あのくらいの激務には耐えられるな」と何となく想像ができるわけです。
私自身、転職の面接中に「監査法人を経験してどうだった?」と聞かれ、「勉強になりましたけど、とにかく忙しかったですね~。業務量半端なく多かったので」と答えたら、CFOが「そうだよね、でも若い時にはあの経験も悪くないよね?」と笑って答えられたので、何となく「あ、監査法人での経験をポジティブに捉えてるんだな」と思ったものでした。ちなみに、そのCFOに採用してもらい、転職に成功しました(笑)
4.縦横の人脈ができる
監査法人で働くと、当然ですが周囲は公認会計士やUSCPA(米国公認会計士)だらけです。中には、税務業務を行う部署や、アドバイザリー業務を行うコンサルタント部門などもありますが、基本的には多くの職員が何らかの資格を保持しています。そこで数年仕事をしていけば、仕事の合間に食事をしたり打ち上げで飲み交わしたりする機会もありますよね。一緒に出張に行くこともあるでしょう。その中で、気の合う人が見つかることも多いですよね。
そして、どの世界も同じですが、会計や公認会計士の世界も狭いです。「友人の友人は友人」みたいは話はよくあります。直接知らなくても、誰かしらが知っている世界だったりします。
勿論、監査法人勤務時代にもその人脈は大切ですが、転職後に監査法人を離れた後も、その人脈はひょんな時に生きてきます。監査法人を辞めて多くの人が様々な業界の一般事業会社やコンサルティングファームに散らばっていきます。いつの間にやら、昔一緒に働いていた同僚達のポジションが上がっていき、何だか偉くなっていたりします。
人脈目当てで付き合うのはナンセンスですが、一緒にバカ話をして深夜までお酒を飲んでた先輩がいつの間にやら監査法人のパートナーになってるなんてことも、よくあります(笑)
5.転職先が見つかる
先ほどの人脈は、監査法人内の話でした。今度は、お客様であるクライアントとの人脈のお話です。監査法人の職員は、クライアント先に出向いて、何らかのサービスを提供することが多いですね。
頻繁にやり取りをする間柄で、しかも会計のプロである会計士。もしクライアントに気に入られれば「うちの会社にきて一緒に働いてくれない?」とお声が掛かることもあります。勿論、これはクライアント先にポジションがあり、「この人が適任だ!」と思われないとお声はかからないので頻繁には無いですが、確かに実際に起こりえる事態です。
6.海外転勤があるかも??
BIG4と呼ばれる大手監査法人は、世界中に法人があります。そのため、海外事務所に駐在員として派遣される可能性もあります。ただし、正直言うと、多くの場合は日本の公認会計士が選ばれます(USCPAにとっては夢がないことを言って申し訳ありませんm(__)m)
しかし同じ監査法人の海外事務所に移動願を出したり、空きポジションが出た時にいち早く情報をキャッチして、海外事務所に直接願書を提出することは可能です。
また、「繁忙期にスタッフを融通しあう文化」がある監査法人もあります。その制度を利用して1週間ほど海外事務所で仕事をして、気に入れば直接海外事務所のパートナー等に働きかけることも可能です。
他にも、海外事務所の職員と合同プロジェクトで働くこともあります。そんなプロジェクトメンバーに選ばれたらラッキーとばかりに、今後のため人脈は積極的に作っていきましょう^^
まとめ
今回は、USCPA(米国公認会計士)取得後に、監査法人を経験したほうが良い理由をご紹介しました。
勿論、ケースバイケースです。監査法人のスタッフは基本的に何歳であっても基本給は同じです。(日本の大手監査法人だと残業代込みで500万円前後です)
すでに企業である程度のポジションにいる方、知識を深める目的でUSCPA(米国公認会計士)試験にチャレンジした方、年齢的にスタッフはやりたくない方、結婚してお子様がいらっしゃる方など、監査法人への転職は見送る場合もあると思います。
しかし、周囲を見ても、20代や30代前半くらいであれば、監査法人を一度経験しておくと、その後の転職の幅がぐっと広がる印象を受けます。
是非、参考にしてくださいね。
USCPA(米国公認会計士)のおすすめ転職サイト
USCPA(米国公認会計士)を取得後、多くの方は転職します。
転職は情報戦です。より多くの会社の情報を仕入れ、自分の市場価値を知り、そして転職先に自分を売り込む。
このようなプロセスを踏みます。
当然USCPA(米国公認会計士)を取得しただけでは、年収はアップしませんし理想の仕事にもつけません。(社内昇進や昇給は別ですが)
その為にはまずは転職サイトに登録をして情報収集を始めましょう!
まだ、取得前だけど経理の実務経験がある、科目合格という方もまずは登録をして市場調査を始めるなど転職活動をスタートするのが良いですね
こちらの記事が人気です>>>USCPA(米国公認会計士)の転職サイト★転職は情報戦です