こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。
一昔前までは、結婚や出産を機に退社する女性が多かった日本ですが、今では「働く女性」が一般的になり共働家庭も増えてきましたね。また、結婚を選択せず働き続ける独身女性も増えてきました。2018年の調査だと、15歳~64歳の女性の「就業率」が69.9%と過去最高となりました。
現在は、我々の親世代のような「男は外で働き、女は家庭を守る」という図が成り立たち辛い時代です。まずはその事実を踏まえて、今後女性はどのようにキャリアを形成したらよいのかを考えていきたいと思います。
②【女性とキャリア】結婚・出産・子育が女性のキャリアに与える影響
③【女性とキャリア】女性のキャリア形成には資格が不可欠?資格は人生の保険?手に職をつけよう
今回の記事は、キャリア志向の女性にも、結婚して専業主婦志望の女性にも関連のある内容なので、是非多くの方に読んでほしいです。早速みていきましょう。
目次
人生100年時代が女性に与える影響
昨今「人生100年時代の到来」と叫ばれるようになりましたが、現在どのように将来が予測されているのか見てみましょう。
伸びる日本人の平均寿命(予測)
以下は、今後の日本人の平均寿命の推移を表した図になります。(【図解・社会】日本人の平均寿命推移(2017年7月)抜粋)
統計を取り始めた1947年は男性50.06歳、女性53.96歳だったが、医療技術の進歩や公衆衛生の向上などに伴い、右肩上がりで伸びた。今年4月公表の将来推計人口では、平均寿命のさらなる上昇が見込まれ、2065年に男性で84.95歳、女性で91.35歳に達する可能性が示された。
年金制度が崩壊しつつある日本
現役世代1人が引退世代0.8人を養う時代??
いやいや、年金があるではないか!と思われた方もいますよね。確かに、私も年金保険料を払い続けています。しかし、最近ニュースで話題となった「老後の2000万円不足」発言があったように、そもそも日本の年金制度が今後維持できるか微妙なところに来ています。
年金制度は、労働世代が老後世代を支える制度です。この制度ができた当時は人口が増加していたので、多くの労働世代が、1人の老後世代を支えていました。しかし、これはほぼ不可能になってきています。以下はヤフーニュースの引用です。
その上で単純に人口比を計算すると、1950年時点では12.1人の現役年齢人口で1.0人の高齢者を支えていたことになる。これが2017年時点では2.2人。さらに2065年の予想人口比率では1.3人にまで減少する。大よそ4人で3人を支える計算。
・もし自分たちの子供が1人働く場合、親は0.8人しか養ってもらえません。引退後はやはり別の子供たちに養ってもらうことになります
・もし子供がいなければ、引退後はやはり別の子供達に養ってもらう計算になります
・もし自分たちの子供が3人いると、引退した両親2人+親以外の引退した人0.3人を養うことになります
年金制度を維持する為に予想される事態
介護保険料の支払い年齢も早まる?
配偶者控除制度がなくなる日も来る?
終身雇用の終焉が女性に与える影響
我々の親の世代は働くお母さんはあまり一般的ではなく寿退社が一般的でした。しかし終身雇用制度が終わりを告げ、大企業に就職しても残念ながら「一生安泰」は手に入らなくなりました。これが女性に与える影響を考えてみましょう。
賃金が上がらないリスク
今の時代、先々に不安を覚えて経済的な理由からの共働きが増えています。
「企業で働く男性と結婚すれば一生安泰」な昭和スタイルは令和以降では残念ながら手に入りません。しかも賃金がなかなか上がらないデフレ時代ですので、男性だけの収入に頼る生活では経済的に苦しいかもしれません。そして、女性の賃金は残念ながら男性同様、もしくはそれ以上に上がらないリスクがあります。
リストラ(解雇)されるリスク
もう一つ忘れてはならないの「リストラ(解雇)されるリスク」です。終身雇用の終わりとは、つまり、一生その会社では働けないという事実です。では一生その会社で働きたくても働けないのは何故か?それは、リストラ(解雇)されるからです。簡単に言えば、首になってしまうからです。
・明日、愛する旦那さんがリストラされたらどうでしょう?
・自分自身が会社からいらないと言われたらどうでしょうか?普通、ちょっと考えられませんよね?
「うちの旦那さんは仕事バリバリしてるし評価もされてるし関係ないわ」「私は毎日きちんと仕事してるし、しかも大企業だから関係ないわ」と思われましたか?
また、自分自身が解雇されるリスクもあります。会社が倒産してしまえば、みな同様に職を失います。一部上場企業であっても、経営不振で大規模なリストラを決行されるかもしれません。今の時代、大企業だからといって一生安泰ではないのです。
旦那さんがリストラされたら女性も働かないと生活ができない
自分と自分の家族を守るために、女性も働く必要性が出てくる場合もあるという事実をまずは認識することが大切です。
女性自身がリストラされたら再就職して働かないと生活ができない
そして「リストラ」は何も男性ばかりが対象ではありません。女性が対象となる場合も当然あります。自分自身がリストラされてしまったら、生活のために再就職して働かないと生活はできないという事実をまずは知りましょう。
ストレス社会が女性に与える影響(うつ病患者数の増加)
次の章ではストレス社会が女性に与える影響を探っていきます。ここ数年で日本国内のうつ病患者数が増加しております。年々増えているのは、以下グラフからも見て取れます。(厚生労働省HPより抜粋)
- うつ病など:気分[感情]障害(双極性障害を含む)>>>オレンジ色
2017年(H29)で127.6万人もの人がうつ病や躁うつ病で治療を受けていることが分かります。
「うつ病」と聞いて、皆様どのような印象を持たれますか。身近にいないな・・・と思われたでしょうか。それとも「あ~、職場に、知人が、家族がうつ病になったから大変さはわかる」と思われたでしょうか。
私自身の経験
実は、私自身も仕事のストレスから、声が殆ど出せなくなった経験があります。うつ病一歩手前でした。ストレスが身体に与える影響は大きく、あの頃「人間が壊れていくってこういうことかな・・・」と感じたことを今でも覚えています。心と身体がバラバラになる感覚といえばよいでしょうか。
私は割と気丈というか気が強いほうなのです。その為、まさか自分がこのような事態になるとは信じられませんでした。あの時たまたま、自分の状態に気付いて貰えたので、少し仕事を休むことで私は重症化はしませんでしたが、あのまま頑張り続けていたら、ぽきっと心が折れてしまい、どうなっていたか分かりません💦
そして自分が「うつ病一歩手前」になった話をすると、「私も実は昔・・・。私の家族も実はね・・・」という話をしてくれる同僚や友人が多かったことに驚きました。
うつ病になったという事実は大きな声で言いたいものではありません。そのため、皆大声で宣伝しまわることはしませんが、実はあなたの身近な方も、もしくはその家族も苦しんだ経験を持たれているかもしれません。
うつ病になるとどうなるか
うつ病になるとどうなるか。どの時点で、その事実に気が付き治療を受けるかによりますが、早くて1週間、長い人は投薬を続けながら数年間仕事を休むことになります。残念ながらその間、給付金や保険金で生活費が賄える場合もありますが、賄えないケースも多いのも事実。そしてとても辛い事実ですが、復職後に解雇されるケースもあります。
更にいうと、うつ病になると通常は生命保険に入れないので、不動産(マンション・戸建てに関わらず)を購入できないというリスクがあります。
うつ病になると、ご自身や家族が苦しむだけでなく、生活設計が大きく変わってしまうのです。
女性が働かざる負えない時代になったという事実
今回は、女性とキャリアを考えるうえで大切な「環境の要素」をまず取り上げました。人生100年時代は待ったなしで到来しつつあります。この事実は変わりません。そして残念ながら少子化の傾向は止まりません。
それに比べて、終身雇用の終焉やストレス社会に関する記述は、全て可能性です。しかし誰にでも起こりえるリスクです。全てのリスクに遭遇することなく、一生を送れる人はとてもラッキーな人でしょう。しかし、そのラッキーな女性の数はどんどん減っていくものと思われます。
キャリア志向であっても無くても、結婚願望が強くても無くても、子供が欲しくても欲しくなくても、そして子供がいてもいなくても、今後起こりえるリスクをまずは知ることが重要です。
次回は、結婚・出産・子育てが女性のキャリアに与える影響を見ていきたいと思います。