こんにちは。バイリンガルママのソフィアです。
今回は、 USCPA(米国公認会計士)の難易度を自分や周りの合格者達の経験から探ります。以下の悩みに答えます。
・USCPA(米国公認会計士)は簡単って聞くけど本当かな?
・USCPA(米国公認会計士)とJCPA(日本公認会計士)の難易度を比較したい
・USCPA(米国公認会計士)と簿記1級の難易度を比較したい
・USCPA(米国公認会計士)の合格者の生の声をききたい
そういうあなたは誰?という方は、こちらの記事をまずどうぞ>>5年で年収1千万円まで駆けのぼった月収18万円ふわふわOLの転職術とその秘訣
目次
USCPA(米国公認会計士)は簡単って本当?
「USCPA(米国公認会計士)はそんなに難しくない、簡単らしいよ 」という噂を聞いたことありませんか。私も実際に言われたことがあります。
でもね、それを言う99%の人はUSCPAホルダーではありません。「会計学の先生が言っていた、経理部長が言っていたよ」と私も今まで言われてきましたが、その発言をしている先生も部長も、又聞きで言っている彼らもUSCPAホルダーではありません。つまり自分自身はUSCPAの勉強をしておらず、ましては合格していないのです。実際に4科目合格した人の口から「いや~、めっちゃ簡単だったわ~楽勝楽勝」というお気楽な言葉を聞いたことはありません。
そこでまず、なぜUSCPA(米国公認会計士)の試験は簡単だといわれるのか考えてみましょう。
日本とアメリカの公認会計士試験の違い
多くの方は、恐らく日本の公認会計士試験と比較して「USCPAは簡単だ」と言われているようですので、USCPA(米国公認会計士)とJCPA(日本の公認会計士)試験の簡易比較表を作成しました。
JCPA(日本の公認会計士)とUSCPA(米国公認会計士)試験の比較Ⅰ
JCPA 日本の公認会計士 | USCPA 米国公認会計士 | |
言語 | 日本語 | 英語 |
勉強時間※ | 3000時間~ | 1000時間~ |
受験科目 | 5科目 | 4科目 |
合格率 | 11%(2018) | 36%(2017)※※ |
試験会場 | 日本 | 日本・海外 |
試験時期 | 短答式(年2回) 論文式(年1回) | 基本的には毎日受験可能 |
試験形式 | ペーパー | パソコン |
※勉強時間はどちらも最低限の勉強時間という位置づけです。日本の公認会計士試験も一発合格出来ない方も多い難関試験なので、1年浪人すると単純に倍の6000時間という計算になります。私はUSCPA(米国公認会計士)のために2000時間以上勉強しました>>USCPA( 米国公認会計士)の勉強時間は1000時間で足りる?実は浪人生活より短い?
※※こちらは1科目でも合格した率です。全4科目合格率となると日本人は18%という数値もあります【USCPA】難易度も挫折率も高い!日本人合格率はたった18%!?)
更にも気になる試験内容を見ていきましょう。
JCPA(日本の公認会計士)とUSCPA(米国公認会計士)試験の比較Ⅱ
JCPA 日本の公認会計士 | USCPA 米国公認会計士 | |
必須科目 | ①会計学(財務会計論&管理会計論) ②監査論 ③企業法 ④租税法 | ①FAR(会計) ②AUD(監査) ③REG(税金・会社法) ④BEC(経営学・経済学・民法・IT・管理会計・原価計算) |
選択科目 | 経営学・経済・統計学・民法から1科目を選択 | なし |
テストの傾向 | とにかく内容が深い | 浅く広く |
現場で感じるJCPA(日本の公認会計士)とUSCPA(米国公認会計士)の違い
1.JCPAは圧倒的な会計・簿記知識がある
合格時点でかなり込み入った会計知識と簿記知識を保持しているので、初年度からでも一人でBS,PL,CFの財務諸表と連結財務諸表までを作ることが可能なはずです(金融機関などの特殊な場合を除く)。USCPAでもこの手の問題は実はシミュレーションで出題されます(実際私も仕訳問題を解いて、自分でBSとPLを作れという問題を解きました)が、割と簡単な仕訳問題でそこまで込み入った会計・簿記知識は必要ではありませんでした。
2.USCPAは広く浅く知識があるので、あとは実務で経験を積むイメージ
3.JCPA(日本の公認会計士)試験は漢字がやたらと多いのに対し、USCPA(米国公認会計士)はすべて英語
では次に、JCPAとUSCPAは、日本とアメリカの国家資格であることは同じなのに、難易度がなぜ異なるのか、両国の文化の違いから探りましょう
日本とアメリカの資格に対する考え方の違い
まずは、日本とアメリカの文化や資格に関する制度や考え方の違いから見てみましょう。
●日本●
日本は、何事においても門戸を狭くする傾向があります。大学受験も入試は難しいですが、入学してしまえば殆どの学生は遊んでいても大学を卒業できます。つまり入学の段階で選別をします。
●アメリカ●
アメリカはその反対で、門戸は広く入学自体は難しくありません。その代わり、在学中では授業に出席・参加・勉強しないと卒業できません。途中でドロップアウト(退学)する生徒数も多いので、アメリカの大学はきちんと勉強して卒業することにこそ意味があります。
大学の卒業率は日本が91%なのに対し、アメリカは57%という数値もあるほどです。【徹底検証】『アメリカの大学は卒業が難しい』という噂は本当か?
公認会計士試験に当てはめると?
●日本●
会計のエリートを養成する試験。そのため、年間合格者数が決まっています。
●アメリカ●
会計の実務者を養成する試験。そのため、合格ライン(75点)は決まっているが、合格者数は毎年異なります。
USCPAは実は簿記1級より簡単なの?
USCPA(米国公認会計士)は実は簿記1級より簡単という書き込みもたまに見ますが、それは無いです。しかし、USCPAの1科目であるFAR(財務会計)と簿記1級を比較した場合は、簿記1級の方が内容は濃く深いと想像します。難易度をまとめると、こんな感じかと↓
〇 簿記1級 > FAR(財務会計)
× 簿記1級 > USCPA(全4科目)
〇 簿記1級 < USCPA(全4科目)
USCPA(米国公認会計士)ならでは難しさ
最後に、USCPA(米国公認会計士)試験ならではの難しさを分析しました。
1.全試験が英語で出題される
2.勉強する範囲が広く覚えることが多い
3.問題数が多く試験時間が長いので、早く多く問題を解く必要がある
USCPA(米国公認会計士)が比較的「簡単」に受かる人
〇JCPA(日本の公認会計士)合格者>>既に豊富な会計・経済・経営知識があるため
〇JCPA(日本の公認会計士)の勉強をしてきた人>>合格はしていなくても、既に豊富な会計・経済・経営知識があるはずなため
〇大学で会計・経済・経営を総合的に学んだ人>>既に豊富な会計・経済・経営知識があるはずなため
〇アメリカの大学出身者>>圧倒的に英語力があるはずので、あとは会計・経済・経営など必要な知識を身に着ければよいため
〇英語が堪能な人(特に読み書きに強い人)>>英語力があるので、あとは会計・経済・経営など必要な知識を身に着ければよいため
英語力に関してはこちらの記事もどうぞ>>USCPA(米国公認会計士)に必要な英語力とは?実は英語力より大切なことがある!
USCPAの難易度を公認会計士試験と比較まとめ
今回は、USCPA(米国公認会計士)試験の難易度を、JCPA(日本の公認会計士)試験や簿記1級と比較してお伝えしました。また、どうして両者の難易度に違いがあるのか、両国の「資格に対する考え」の違いを文化面からも説明しました。
USCPA(米国公認会計士)試験は、アメリカらしくチャンスはより多くの人に与えて、あとは努力したもの勝ちみたいなところはあり、それがJCPA(日本の公認会計士)より少し簡単な理由かもしれません。
自分が苦労して合格したからアピールのために「USCPAは簡単じゃないんですよ~」と宣伝しているわけではなく(苦笑)生の声をお届けしたくて記事にしました。1日20分の勉強で受かります!みたいな宣伝文句はあくまでも宣伝です。あまり信じないでくださいね^^
でもきちんと継続して勉強すれば合格できる資格です!キャリアアップにもつながるのでぜひトライしてもらいたいです❣
次回は、USCPA(米国公認会計士)は独学でも可能か?を検証していきます^^チェックしてね!
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