バイオリンの英才教育?幼少期から楽器を習うメリット&デメリット★2歳開始の経験談

バイオリンの英才教育にご興味のある方。多いですよね。

本記事では、2歳でバイオリンのレッスンを開始した私自身の体験を元に「幼少期から楽器を習うメリットとデメリット」を検証していきます。

(ちなみに私は音大卒ではありません。自分は音楽家としては食べていけないと小学生の頃悟り、普通大学に進学しました。ただ音楽は今でも好きですし、社会人オーケストラに所属していた時期もあります)

 

子供の習い事のトップ3に常に入るピアノやバイオリン等の楽器。

情操教育の一環として、将来子供と一緒に楽器を弾きたいから、脳の発達が良くなり将来の受験に有利と聞いたから等と目的はご家庭によって様々です。

 

では、実際に効果の程はどうなのか。

2歳でバイオリンを開始した私の体験談をもとに探ります。

バイオリンの英才教育?幼少期に楽器を習うメリット

バイオリンの英才教育は低年齢の2~3歳にまずレッスンを開始します。

そのメリットは何か?

 

一つずつ見ていきましょう。

習慣化される

一番大きいのは毎日練習する習慣がつく点です。

母親に確認したところ「毎朝・毎昼・毎晩5分練習」から始めたそうです。練習内容より毎日きちんと練習する習慣付けがはじめは重要視されていたようです。

その練習は雨の日も、台風の日も、風邪の日も、疲れている日もその後ずーーーーーーと続きました。その為、成長してからも「自分でやると決めた事は多少の体調不良でもやる」という習慣があります。

 

練習を疑問に思わない

練習の開始が早ければ早いほどその練習が「当たり前」になり、本人も練習が苦で無くなります

2歳でバイオリンを始めた私と、3歳半でピアノを始めた我が子の違いは、練習開始の時期です。

2歳から始めた私は、物心つく頃には毎日バイオリンを練習していたのでそれが当たり前でした。それを苦と思ったこともありませんし、弾かないという選択肢が自分にあるとは当時思いもしませんでした。毎日ご飯を食べるのと同じ感覚ですね。

 

それに対し、3歳でピアノを始めた我が子は、物心がついてから始めたため、弾かない選択肢があることを理解しています。その為、たまに「弾きたくない病」になります。(正直、我が子の「弾きたくない」という発言を始めて聞いたとき、私には理解出来ませんでした。え?それ選択肢にあるの?という感じ苦笑)

 

これは賛否両論だと思いますが、「人は環境の子」なので物心つく前に環境を作ってしまうのも一つの手ですね。

 

最後までやり遂げる力がつく

音楽を奏でるには、楽譜を読む必要があります。

例えば「ここの数小節は難しいから飛ばして弾こう」という選択肢はありません。その為、弾けるようになるまで何度も練習をする癖が付きます

スパルタだな~と思われるかもしれませんね。でも練習している本人は大変ではありますが、出来るまで何度も何十回も何百回も練習するのが当たり前なのであまり苦には思ってなかったです。この経験を通して、将来生きていく上で大切な「最後までやり遂げる力」「根気強さ」を身につけたとも言えます。

 

集中力&要領の良さが身につく

楽器を弾くのは、集中力を要します。楽譜を読み取って自分で音楽を作るのですから結構重労働です。脳も疲労します。そのため、しっかり集中しないと弾けないので「集中力」が磨かれます

では、要領の良さは何か?

段々成長すると「楽器の練習を早く終わらせてテレビみたいな~。遊びたいな~」と思い始めます。しかし弾けるようにならないと毎日の練習は終わりません。そこで「なるべく早く上達するように工夫をする」わけです。若しくは「上達したように見せかける弾き方を身につける」と言えばいいでしょうか。

 

「え?それでいいの?」と思われるかもしれませんね。

バイオリンの上達という観点から言うとNGですが(笑)

何かを短時間でやり遂げるように工夫する癖がつき、結果的に要領は良くなった気がします。

器用になる

バイオリンもピアノも全ての楽器は指を使います。実はものすごく指の筋肉が鍛えられるんです!!

これは、自分がバイオリンのレッスンをやめて、毎日弾かなくなって始めて気がつきました。指の筋肉がどんどん落ちてトリルが出来なくなっていくのに愕然としました。よく「楽器は一日弾かないと取り戻すのに3日かかる」と言われますが、あれは正にこのことですね。

 

話がそれましたが、指の筋肉が強いということは「脳が何かの動作をしようと指に指令を出した時、それに反応するスピードが速い」という事です。その為、幼少期に楽器をしていた方は大抵指先が器用です。私も細かい作業が割と得意です。

 

更に言うと、幼少期に指を動かすと脳へ刺激が送られ脳が発達すると言われています。(モンテッソーリの教員免許を取る際勉強しました)

その為か、幼少期に楽器を習っていた多くの方は学業の方もそれなりの成績を収めているようです。私の周りもいわゆる「一流大学」に進まれた方が多いです。(一流大学に進む=頭の良さでは無いですが、少なくともテスト勉強は苦手ではなさそうです)

 

本番に実力を発揮出来るようになる

幼少期から楽器を習うと、人前で演奏を披露する発表会を何度も経験することになります。

私は2歳から舞台に立っていました。勿論緊張はします。今でも出番直前まで冷や汗をかいて、母親にしがみついていたのを覚えています。しかし周りの子供達も同じような年齢で頑張っているのを見ているので「自分にも出来る」と暗示をかけ、毎年乗り越えてきました。

 

中には「人前で弾くのが大好き💛注目して💛超快感💛」という羨ましい性格の子もいますが(五嶋龍くんはこのタイプみたいです)、私はとにかく恥ずかしがり屋だったので毎年毎回苦痛でした。

しかし、不思議と舞台に立って弾き始めると落ち着きます。そして終わった後の爽快感。演奏し終えた時の達成感。それを何度も味わうことで「成功体験を積み上げていった」のでしょうね。

 

今でも大勢の前で話すのは苦手です。もの凄く緊張しますが、ポーカーフェイスだけは上手になりました。同僚達は私を「社長の前でも緊張しない人」として認識しているようです。いやいや、もの凄い冷や汗かきまくってるんですけどね(^_^;

本番までに調子を合わせて、超緊張しててもプレッシャーに押しつぶされずに何とか実力を発揮できるのは、あの緊張しまくった舞台を毎年経験したからかな・・・と振り返っています。

 

耳が良くなる

幼少期から楽器をすると子供達は耳が良くなります。他の楽器は分かりませんが、バイオリンは少なくとも自分の指で弦を押さえて音を作っていく楽器なので、1mmでもズレると音が変わります。その為、耳はかなり鍛えられます。

音の高低に対してもですが、音の大小に関しても敏感です。

 

幼少期から他の家族には聞こえない音が聞こえました(オカルトではありません)。例えば父親が家の外の門を開ける「かちっ」という音が、家の中にいる家族の中で自分だけが聞こえたりしました。今でも「あ、パパ帰ってきたよ」と私が言っても、子供は「何で分かるの?」と聞きます。恐らく私が聞こえている音が聞こえていないのだと思います。

 

別に耳が良くても日常生活では大して得しませんが、語学を勉強する際は音を聞き取りやすいので多少はプラスに影響していると勝手に信じています。

 

バイオリンの英才教育?幼少期に楽器を習うデメリット

ここからは、バイオリンの早期英才教育を例に、幼少期から楽器を習うデメリットを考えます。

合わなければストレスになる

楽器にもやはり合う合わないがあります。楽器の種類もありますし、楽器を弾くこと自体に興味を持たない子供もいます。その為、合わない楽器を一生懸命習っても、上達しないばかりかストレスとなり音楽が嫌いになる可能性があります

合うか合わないかの判断は難しいですが、私は以下2つを重視しています。

1.上達するか

上達すればある程度の適性はあります。しかし判断が難しいのは、上達しても好きではない時もあります。また、好きでも上達のスピードが遅い場合もあります。

2.弾くことを楽しんでいるか

楽器を楽しんでいるか。これが恐らく一番たいせつな点です。めちゃめちゃに弾いてても、楽しんでいれば、楽器が嫌いではないと判断します。先生とのレッスンを楽しんでいるかも大切です。子供も人間なので練習したくない時期もあります。でも先生のレッスンを楽しんでいれば、少なくともその楽器を嫌いではないと判断して良いようです。

 

我が子は、一時ピアノの練習を嫌がった時期がありました。この時はレッスンをやめようか本気で迷い先生に相談したところ「週一回のレッスン自体は楽しんでいるので少し練習のペースを落としたり、練習しない日をつくってのんびり続けたらどうですか」という提案を受けました。その通りにしたところ、子供の気持ちがピアノに戻ってきました。(その時の詳細は別の記事にまとめます)

 

 

音楽を純粋に楽しめなくなる?

音楽を純粋に楽しめなくなる。

 

これはどういう事か?毎日毎日練習をしていると、ちょっとした音の違いに敏感になります。上述しましたが、バイオリンは弦を押させる指が少しでもズレると音が変わります。その為、かなり音に対して神経質になるとも言えます。耳が鍛えられ、耳が良くなるのはプラスなのですが、反面「人の音楽に寛容で無くなる」のがデメリットです。

 

どういう事かというと、クラシックコンサートに行っても「あ、今、間違えたな。今、音飛ばしたな。和音が乱れてる」と批判的に聴くわけです。可愛くない子供ですよね><

クラシック以外に対しても同じような反応をします。これは私だけの話なのかは正直分かりません。(何故なら今までこれを人に言ったことは無いからです!)

 

音楽家のプロとして生きていくのであれば耳の確かさは必要不可欠ですが、そうで無い場合、日常生活での楽しみが当時少し減っていた気もします。

 

しかし、毎日バイオリンを練習しなくなってかなりの時間が経過した今、あの鍛え上げられた耳はなくなりました。

多少音がズレてても楽しんで聴けるようになりましたし、自分の音がズレたりハズス喜びを感じるようになりました💛

 

これは個人差があるのかもしれません。一例として捉えて下さい。

 

絶対音感について

幼少期から楽器をしていると絶対音感がつくと思う方も多いようです。私自身がそのような訓練を幼少期受けなかったからかもしれませんが、少なくとも私は絶対音感がありません。ピアノの方が、絶対音感がある方が多いように感じますが、統計も無いので、正直なところは分かりません。

そんな私ですが、相対音感はしっかりとあります。どの音から始めても同じ曲を弾くことは可能ですし、曲に合わない音は????と思います。

 

さて、バイオリンで有名T音大に進んだ友人はその絶対音感があります。

テスト前の音楽ドップリ時期になると日常生活の騒音が全て音符になるらしく「気持ちわるい~!!!」とよく叫んでいました。なので・・・絶対音感も善し悪しですかね?笑

 

彼女はその後プロになったので、職業病と言ったところかもしれませんね。

2歳からバイオリンを弾き始めて良かったか?

最近母親から「2歳からバイオリンをやってて良かった?」と聞かれました。

そうだね、良かったかな。感謝している」が私の答え。

 

正直、2歳からレッスンを受けた私本人より、2歳児にバイオリンを毎日弾かせた母親の方が大変だったと思います。

自分が親になりその大変さを改めて実感する毎日です。その為、尊敬と感謝の気持ちしかありません。

 

自分の人生を振り返れば少なくとも始めの20年近くは常にバイオリンが側にありました。

途中、普通の生活(毎日バイオリンの練習をしない生活)に憧れて、厳しいレッスンから離れた時期もありますが、当時の一連の体験が、その後の受験・就職・資格の勉強を乗り越える原動力になったと感じています。

 

私という人間を形成する大切な一部です。

 

 

バイオリンの英才教育まとめ

幼少期の音楽や楽器を習うメリットとデメリットを自分の経験に基づきご紹介しました。

幼少期から楽器を始めると「英才教育?」と聞かれることもありますが、英才教育を受けたという感覚はありません。少し人より早い時期に習い事を始めたというのが私自身の感覚です。

そして、最後にひとつ。幼少期の習い事は楽器で無ければいけないかというと、そんなことは無いというのが私の結論です。

 

自分の子供には上達ばかりに焦点を当てるのでは無く、(音楽に限らず)楽しむことを沢山経験して欲しいと感じております。

結局「好きこそ物の上手なれ」だからです。

そして学校の勉強以外に打ち込めて自信を持てる何かを、一つ、探して欲しいというのが私の願いです。

 

 

尚、全て私の個人的な考えと体験です。皆様が同意できない箇所もあるかもしれません。飽くまでも一例として捉えてください。

皆様の疑問に少しでも答えることが出来れば幸いです^^

 

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